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彩雲国物語 第2シーズン 第十四話 虎穴に入る

アニメ「彩雲国物語」を文章で見たい!という方のために。
(管理人のツッコミつき)


『』=モノローグ
ナレ:=ナレーション

キャストについては、公式HPを参照のこと

★第14話は影月がかろうじて救出されるお話です★






ナレ(邵可):
香鈴は考えていた。

(香鈴の回想)
シュウラン「あの、香鈴さんて人いますか。秀麗おねえちゃんからのお話を持ってきました」
小瓶を受け取り。
香鈴「この眠り薬を皆に飲ませろって、秀麗様がおっしゃったんですの?」
シュウラン「うん。つかまってる村の人たちに、死んだ振りをして欲しいんだって。そうしたら、外に出ることが出来るって」
香鈴「なるほど、死んだとなれば、外に運び出されて逃げることが出来る…さすが秀麗様ですわ。分かりましたと伝えてください」
シュウラン「うん」
そういって、再び洞窟の中に消えるシュウラン。
(回想終わり)


ナレ:
村人たちは逃げることが出来る。となると、残る香鈴の心配は、一つである。


香鈴「影月様……」



燕青は坑道の外で、シュウランが戻ってくるのを待っていた。
穴からシュウランが出てくるのを見つけ、その元に駆け寄る。
燕青「うまく行ったか?」
シュウラン「うん」
シュウランを抱き下ろし。
燕青「よおし、よくやった」



香鈴は、わざと水がめを倒す。
見張り「なんだ?」
香鈴「水をこぼしてしまったので、汲みに行かせて欲しいのですが」
見張り「…早くしろよ」
香鈴「ありがとうございます」



秀麗たちが野営をしている場所。
夜更け、龍蓮は寝ている秀麗を見下ろし。
龍蓮「心の友其の一よ、私は一足先に、友其の二のところへ行く」
龍蓮は天幕を出て行き、馬を駆る。

龍蓮『待っていろ、友其の二! 影月!』

だがリオウもしっかりと起きていた。
リオウ「さて、俺も行くか」
龍蓮と同じ方向へ、歩き出すリオウ。



坑道の中で、香鈴は迷う振りをしながら影月を探す。
四叉路のところで、香鈴は一度身を隠し。
香鈴「皆さんの話だと、あの奥に何かが…」
そうして進んだ坑道で、見つけたもの。

香鈴「!!」

両手を縛り上げられ、つるされている影月。

香鈴「影月様!」
思わず駆け寄る。
香鈴「こんな……影月様…誰がこんなひどいことを…」
気がつく影月。目の前の香鈴に驚く。
影月「香鈴さん……どうして、ここに…?」
香鈴「どうしてと、お聞きになるんですか?…何ですの? こんなところでおマヌケにもお捕まりになって!」
と言った後で、思わず口をつぐむ。
影月「あ……すみません…じゃなくて」
香鈴「私、決してあなたを追いかけてきたわけじゃありませんのよ」
影月「はあ」
香鈴「引っぱたいて、怒って差し上げようと思って…でも…でも…」
影月の体に腕を回す。
香鈴「ようやく見つけても…私のしたいことをさせてはくれませんのね…」
影月「香鈴さん…」
香鈴「秀麗様からの伝言です」
香鈴は秀麗の言葉を伝える。

影月「分かりました。では香鈴さんはすぐに戻ってください」
香鈴「いいえ、助けます」
影月「いいから戻ってください! 僕は大丈夫ですから」
香鈴「どこがですの? これを何とか…」
影月「戻るんです! 香鈴さん! 戻るんです。明日が来る前に気づかれたらどうするんですか! 秀麗さんたちが、捕まっている村の人たちを助けようとする全てが無駄になる。そうでしょう?」
香鈴「いやです、そんなこと分かってます! でも…こんなに…ぼろぼろに傷ついたあなたを置いてはいけません。見つけたのに…追いかけて、追いかけて、ようやく見つけたのに…もう最後まで、お側を離れません!」
香鈴の気持ちはありがたいけれど。
影月「……戻れ!!」
香鈴「…いやです!」
影月「戻るんです。あなたがここにいても、何の意味もありません」
香鈴「いやです」
影月「むしろここにいたら、全滅します」
香鈴「…!」
影月「明日まで待てば、全てうまく行くかもしれないのに…僕は、生きられるかもしれないのに、死を選ぼうとする人は嫌いです」
香鈴「!」
影月「牢の方々を助けると、約束してきたんでしょう? 僕と秀麗さんは逃げるわけにはいきません。だから、僕の大切なものを、あなたが代わりに守ってください」
香鈴「影月様…」
影月「明日、僕は自力で何とかします。助けに来ないでくださいね。皆さんと一緒に避難してください」
香鈴「うぬぼれないで! もうあなたのお話なんて聞きませんわ!」
影月「……」
(原作では「あれれ…」となってます)
香鈴「一つだけ、お約束して。絶対無事でいると…消えないと約束して」
影月「でも…僕の残り時間は…」
香鈴「約束して」
影月「……すみません、またあなたを泣かせてしまって…約束します。約束しますから、どうか泣かないで。さ、行ってください」
香鈴は顔を近づけ、二人は口付けを交わす。



こちらは寝起きの秀麗。
秀麗「リオウ君?…龍蓮?」
二人ともいない。葉医師はぐっすりと眠っている。
外に出てみる秀麗。
秀麗「う…寒」
と、そこへ。
シュウラン「ただいまー! 秀麗お姉ちゃーん」
燕青「おはよ、姫さん。よく眠れたか? こっちの首尾は上々だぜ」
秀麗「燕青、龍蓮とリオウ君見なかった?」
燕青「いないのか」
秀麗「どこに行ったんだろう…あ、龍蓮は先に榮山に向かったんだわ。途中ですれ違わなかった?」
燕青「さあな。俺たち近道してきたからな。ま、向こうで会えるだろう。だがリオウは…」
シュウラン「あ…もしかして、やること終わったのかな」
秀麗「え?」
シュウラン「リオウ、石榮村の子じゃないもん」
秀麗・燕青「そうだったの(か)?」
シュウラン「うん、いつの間にか村に来て、看病とか手伝ってくれたけど、なんか、やることやったら出てくって行ってたから、それが終わったのかも」



香鈴が水に入れた眠り薬のせいだろうか。
見張りは死体(に見える)の数を数えている。
見張り「ひいふうみい、と…今日は多いな。でかい荷車を持ってくるか」
香鈴「よろしくお願いします」

見張りは荷車を引いて外に出た。
と、その時、一撃を食らって倒れこむ。
見張りを倒したのは、静蘭。



坑道の入り口。
下手くそな笛の音が聞こえてくる。
見張り「ん?」
ふつーの格好の龍蓮だが、やはり笛は下手。
見張り「なんだ貴様は!」
次の瞬間、何かが空気を切り裂き、見張りは二人ともあっけなく倒れる。
龍蓮「みね打ちだ。全く、心の友其の二との再会を邪魔するとは、無粋極まりない」
というわけで、龍蓮は真正面から乗り込んだのであった。



深く眠り込んでいる村人たちを運び出している静蘭。
静蘭「これで全員ですね」
香鈴「はい」
奥へ向かった香鈴を、肩越しに振り返る静蘭。

影月は…

影月『僕は自力で何とかします。助けに来ないでくださいね』

などと言っていたが。
香鈴「あの人の言うことなど…聞く耳持ちませんわ」
(んー、影月は絶対尻に敷かれるなー)


燕青は秀麗とともに坑道へ。
シュウラン「行ってらっしゃーい」

馬上で。
秀麗「静蘭、うまくやってるかしら」
燕青「あいつなら心配いらねーって」
秀麗「石榮村、閑散としてたわね」
燕青「ああ」
秀麗「多くの人が病で亡くなってしまったわ。けれど、助けられた人もいたはずよね。邪仙教が、妙なお告げをして回らなければ…手当てを受けて、元気になった人もきっといたのに…ただ、私を影月君を呼び寄せるためだけに…ふざけないで。榮山にいるのがどこの誰だろうが、絶対に許さない」
燕青「だな。今日で全部終わりにしようぜ」

秀麗『でも…もし私を待っているのが、あの人だとしたら…』



静蘭たちは無事村人を全員連れ出し、今度は州兵が荷台に乗り込む。
静蘭「では行きます」
兵「はいっ」
静蘭は燕青と秀麗が坑道に向かっているのを見かけ、自身も坑道の中へ。



華眞「女州牧が来るって?」
邪仙教の幹部「はい、間もなく」
華眞「仕掛けはちゃんとしてあるんだろ?」
幹部「はい、中央に見えぬように円陣を記してあります」
華眞「分かった。そこに女をおびき寄せれば、僕の仕事は終わりって訳だ。おい、この体は杜影月をおびき寄せるためだったんだろう? 女州牧相手には必要ないよな。だったら、いい加減元の体に戻せよ」
幹部「……」
華眞「あ、そうだ。あのさ、僕の意識、杜影月の体に移せない?」
幹部「は?」
華眞「どうせ杜影月はすぐ死ぬんだろ? その後、僕のこの意識をあの体に移せるんじゃないの?」

華眞『あの体があれば、もう無能ではなくなる。お母様に必要とされる存在になれる』

華眞「反抗的な陽月だけ残しておくより、僕を楔にしたほうが扱いやすいんじゃないかな」
幹部「分かりました。考えてみましょう」
華眞「ん、よろしく。じゃその女州牧が来るのを待つか」



坑道の入り口に到着した秀麗と燕青。
見張りが倒れているのを見て。
秀麗「燕青、あれ」
燕青は倒れている見張りに近づき。
燕青「こりゃ龍蓮坊ちゃんの笛でやられたんだなぁ」
(音を聞いて倒れたのではなく、笛で殴られたという意味です)
秀麗「は? 堂々と真正面から乗り込んだわけ」
燕青「いつでもどこでも正々堂々、だな。いいじゃん、手間が省けたし。じゃ行くか、姫さん」
秀麗「うん」
中に入っていく二人。



捕まっている影月。
影月「まずい…全然抜けそうもない…自力で何とかしますって、言っときながら……はぁ…誰か助けに来てくれないかなー」
(珍しく弱気の影月)

影月『だんだん…意識も…』

ふと、目の前の気配に気づく影月。
その人影は手を伸ばし、影月の鼻筋をそっと撫でた。
そこに立っていたのは……
影月「僕はですね、あなたに会ったら、ガツンと言いたいことがあったんですよ、朔洵さん」
幻だろうがなんだろうが、影月には言っておきたいことがあった。

影月「いいですか、僕は別にあなたの、適当で自堕落でわがままな放蕩生活の人生に、けちをつけるつもりはありません。
あなたの人生です、あなたの好きにすればいいことです。
もう、本当どうしようもない男だと思ってはいますけど、それが怒ってる理由じゃありません。
僕が怒っているのはですね、あなたが自殺を選んだからです!
あなたは自分が捨てたものが何なのか、本当に分かっていますか。
あなたがためらいなく切り捨てたその命、どんなに欲しいと思っている人がいたか…
みんなが……僕がどんなに…どんなにそれを、欲しかったのか…
僕は愛する人に明日の約束をしてあげることさえできなかった。
香鈴さんが追いかけてきてくれて、とても嬉しかったのに、それでも…僕は…
僕は生きたかった! もっと、もっと生きたいと、いつだって思ってた!
ほんの少しでもいいから、長く…もっと一緒に、陽月と…香鈴さん、秀麗さん、龍蓮さんたち皆と、一緒に…
生きたい! 愛する人たちともっと一緒に!
それなのに、未来を丸ごと、いとも簡単にあなたは捨てました。
だから僕はあなたにカンカンに怒っているんです。
それに、秀麗さんのこともあります。好きな人を泣かせるなんて最低ですよ。
そりゃ、僕だって泣かせっぱなしですけど、同じ最低でも、僕はまだ上で、あなたは下の下です、下の下!
はあ…僕にもっと時間があったら…あなたとお茶でもして、ゆっくり、びしっと…」

そんな影月の頭を、朔洵は撫でなで。
影月「あのですね、僕はリスやコマネズミじゃ…僕は……怒っているんです…」



坑道の中を走っている龍蓮。
龍蓮「どこだ…友其の二」
とある一つの部屋で、龍蓮は影月を発見!
影月は地面に倒れこんでいた。
龍蓮「影月! 起きてくれ、死ぬな影月!」
抱き起こされ、気がつく影月。
影月「あれ、龍蓮さん、どうしたんです? そんなものすごい普通の格好で…」
龍蓮「影月!」
龍蓮はいきなり影月を抱きしめる。
影月「うわ! 痛い、痛いです龍蓮さん」
龍蓮「わ、悪かった」
影月は縛られていた縄がないことに気づく。

影月『龍蓮さんが助けてくれたのかな…さっきの朔洵さんは…』

龍蓮「影月」
影月「はい」
龍蓮の悲痛な表情に。
影月「あれ、どうしたんですか? 龍蓮さん」
龍蓮「私は、以前お前に酒を…」

以前、龍蓮は心の友其の2.5に会いたくて、酒を飲ませたことがあった。

龍蓮「私は、お前の命を…」
影月「龍蓮さん、あなたはあの時、僕を助けに来てくれました。そうでしょ」
龍蓮「友、失格だ…!」
影月「僕はあなたが大好きですよ、龍蓮さん。かけがえのない、大切な人です。今までも、これからも何も変わりません」
龍蓮「影月」
影月「こんなところまで飛んできてくれただけで、おつりが来ます。僕は龍蓮さんの心の友其の二でいたいですけど、だめですか? 龍蓮さんは、もう僕の友達でいてくれないんでしょうか」
龍蓮は首を振る。
龍蓮「お前が消えないなら、何と引き換えにしても構わないのに」
影月「わあ、最高の言葉ですね。もしかして、今までその方法を探してくれたりしました?」
黙って顔を伏せる龍蓮に。
影月「ありがとうございます。僕はもう、本当に幸せ者ですね」
龍蓮「影月、何か…何かないのか? 何か方法は…?」
影月「………じゃあ、最後まで一緒にいましょう。僕、行きたいところがあるんです。連れて行ってくれますか」
龍蓮はそっと影月を抱きしめ。
龍蓮「行こう。どこにでも連れて行く。私の愛する友、其の二」



香鈴は急いで影月の元に向かっていたが、龍蓮が影月を抱えて出てくるところに出くわす。
香鈴「影月様! 龍蓮様!?」
龍蓮「あ……あれ?」
龍蓮は香鈴に構わず、さっさと進む。
香鈴「! ちょっと! 龍蓮様、お待ちください!」
必死で追いかける香鈴。
影月「龍蓮さん、止まってください」
龍蓮「いいのか? 巻き込みたくないんだろ?」
影月「いいんです」
龍蓮は止まる。香鈴はやっと追いついて。
香鈴「ひどいですわ。女性を置いて、お二人で先に行かれるなんて」
影月「香鈴さん」
香鈴「もうあなたのお話など聞かないと、申し上げましたでしょう」
影月「香鈴さん…」
香鈴「影月様、私、ちゃんとやることは全部やって参りましたわ。追い返そうとなさったって、そうはいきませんわよ」
影月は手を差し出し。
影月「香鈴さん……はい、一緒に行きましょう。僕も香鈴さんと一緒にいたいですから」

影月『最後まで…』

香鈴「ず、ずるいですわ…戻れと言ったり一緒にと言ったり…」
香鈴は影月の手を取る。
香鈴「いいですわ。一緒にいて差し上げますわ」
嬉しそうな影月。
龍蓮「では行くか。心の友其の二、そして心の友其の二の心の友よ」
香鈴「は?」



坑道を進んでいる燕青と秀麗。
燕青「この奥だな、千夜がいるのは……姫さん、いいか」

秀麗『もしこの先に待っている千夜を名乗る者が本当にあの人だったら…私は…』

秀麗「燕青、行きましょう」



二人を待っていたのは、白い衣装に身を包んだ男たち。
真ん中の男が、不気味に顔を上げた。
燕青「姫さん、あの顔に心当たりは?」
秀麗「全然、知らない顔だわ」

華眞「ようこそ、紅州牧」

浪川さんのエンジェルボイスを堪能できる回でした。









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