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彩雲国物語 第2シーズン 第十一話 知らぬは亭主ばかりなり

アニメ「彩雲国物語」を文章で見たい!という方のために。
(管理人のツッコミつき)


『』=モノローグ
ナレ:=ナレーション

キャストについては、公式HPを参照のこと

★第11話は虎林城の入り口でひと悶着!のお話です★






ナレ(邵可):
紅秀麗と医師団一行が虎林城へ到着するその少し前、彩雲国の王紫劉輝は、貴陽に戻った藍楸瑛から報告を受けていた。

劉輝「ご苦労だった。ゆっくり休むがいい、楸瑛」
(おお、久しぶりじゃのう劉輝!)
楸瑛は礼をして、退室する。

劉輝『そろそろ虎林城に到着するころか…燕青、秀麗を守ってくれ』

(え、出番こんだけ?)



虎林城、太守室。
(時は秀麗たちが到着する前の晩だと思われます)
兵「丙太守、本当に来てくれるのでしょうか」
丙太守「来る。私は信じている」



城下にて、一つの家に民が集まっている。
「なに、女州牧が来る? それは本当か」
「ああ、兵たちがそう言ってるのをこの耳で確かに聞いた」
「そんなもん、城に入れてみろ! この町だって、あいつらと同じ病気で」
「城には入れてはならん!」
「そうだ、どうしても入るという時には思い切って!」
「ああ! たたっ切る! 絶対に城の中には入れさせん!」
「そうだそうだ」
そんな男たちを、不気味な笑みで見ている朱温。



別の家では、主婦たちが繕い物に精を出していた。
と、そこへ訪れた人が。
主婦「はいはい」
官吏「夜分に恐れ入ります」
家の中に入っていく官吏。



城下にて、石榮村の人たちが居住している場所。
シュウランは、穴の開いた壁の一部に包みがおいてあるのを見つける。
それはおにぎり。
それを受け取る代わりに、シュウランは手紙を置く。

(回想)
シュウラン「リオウ、ありがとうって字教えて」
リオウ「ありがとう?」
シュウラン「うん、書きたいの」

頑張って書いた手紙をそこに置いて、建物に戻る。
シュウラン「お母さん、今日もあったよ」
苦しそうな母。額の布を、改めて濡らして。
シュウラン「お母さん、痛くない? 苦しくない?」
返事はない。
シュウラン「このまま眠っている…そしたらもう苦しくないよ。このまま死んじゃったら、これ以上苦しまなくていいから…そのほうが、幸せかもしれないよね。石榮村から出てきたけど、偉い人にもどうしようもないこともあるのよね。でも、私もちょっとだけ幸せだったもん」
思わぬ考えに、急いで頭を振るシュウラン。
シュウラン「ばかばか! 私、何を考えているの? お母さん、もうちょっと我慢して。きっと助けに来てくれるから。影月お兄ちゃんがそう言ってたから。きっと…」



というわけで、やっと翌朝。
(ここまでは第10話の補完分です)
秀麗「燕青、頼んだわよ」
燕青「任せとけって。しっかり捕まってろよ、姫さん!」
馬を全速力で走らせる燕青。



太守室。
兵「丙太守、大変です!」
丙太守「どうした」
外を見てみる丙太守。異変に気づき。
丙太守「馬を引け! 馬をー!」



城門の上では、弓をつがえる兵士たち。
燕青「来るぞ、姫さん」

兵「構えー!」
門に向かって真っ直ぐ走っていく馬。
兵「放てー!」
秀麗のすぐ横を、矢がかすっていく。
秀麗「燕青」
燕青「大丈夫、姫さんにはかすらせもしねーよ」
秀麗「頼りにしてるわ」



朝になり、シュウランは外の様子を見ようと出て行く。
丙太守が馬を走らせているのを目にする。
シュウラン「丙のおじいちゃん?」
シュウランは壁の小さな穴を抜けて、丙太守を追いかける。



兵「構えー!」

門に向かっていく燕青と秀麗は、正面から丙太守が駆ってくるのを見た。
燕青「ええ!? 丙のおじじ! え、あ、おい待て! 嘘だろ!?」

兵「放てっ……あ、太守!?」
だが、矢は放たれてしまう。
兵「待て、待て待て!」
丙太守に向かって、矢が一斉に放たれる。

燕青は丙太守に向かってきた矢を、棍で払う。
丙太守も、剣で矢を払う。

棍を回し、矢を見事に防ぐ燕青。
(あれ、この画はどこかで見た)

最後の一矢を素手で受け止めて。
(すごい動体視力)
燕青「こら、おじじ! もう歳なんだから、無理しちゃだめだろ!」
丙太守は馬を下りた。秀麗と燕青も馬を下りる。
秀麗「丙太守、今までお一人で頑張ってくださって、ありがとうございました」
礼をとった秀麗。
秀麗「助けに来ました」

城門まで来ていたシュウラン(リオウもいます)。
シュウラン「助けに来てくれた…?」
その横を、農具を武器代わりにした町民たちがぞろぞろと出て行く。
シュウラン「女の人の、声だった…」

丙太守の目には涙が。
丙太守「お待ち申し上げておりました…」
秀麗の手を取り。
丙太守「虎林郡の民を、お見捨てにならなかったこと、心から感謝いたします」
秀麗「丙太守…」
燕青「じっちゃん…」

町民の間を急いで歩きながら、シュウランは思い出す。

影月『ここにくる女の人は、絶対に助けてくれる』

シュウラン「影月お兄ちゃんの言ったとおりだよ。来てくれた」

その時。
「城に入れてはならん!」
「そうだ殺せ!」
町民たちの言葉に。
シュウラン「どうして…どうして?」

町民たちの姿に、秀麗たちも気がつく。

「丙太守、そこをどいてください」
「皆その女のせいで、病が広まったんだろ」

秀麗の前に、燕青が立ちはだかる。

「もういい加減にしてくれ!」
「わしらに何の恨みがあるんだ!」
「何もかも滅茶苦茶にしやがって!」
「あんな気味悪い病をばら撒いといて、よくものこのこ来やがったもんだぜ!」
「お前が州牧になるまでは、こんなことはなかったんだ」
「太守様も太守様だ、あんな病持ち、ぞろぞろ入れたりして」
「なんせ病をばら撒ける女だ、妙な術でも使って、太守様を操ってるのかもしんねえ」

丙太守「ま、待て」
その丙太守の肩に、手を置いた燕青。
燕青「だめだ、何を言っても姫さんに操られてるせいにされちまうぞ」
丙太守「……」

「町に入れたらとんでもねーことになる。さっさとその小娘を殺して、彩八仙様のお怒りを静めてもらう!」
「そうすりゃ病もなんも全部丸く収まるってんだ」
「石榮村の奴らも、引きずり出して火をかけろ!」

シュウラン「石榮村を出なければ良かったのかな…そこで死んでいれば、こんなひどいこと、言われなくても…」

秀麗「燕青、私、ここじゃまだ死ねないわ」
燕青「…だよな。きっと次は、便秘まで姫さんのせいにされるんだぜ?」
秀麗、ほんのりと頬を染めて。
秀麗「…もっと別の例えにして欲しかったわ」

「死ねねえだと?」
秀麗「死ねません。できることと、しなければならないことがあります。誰も助けていないのに、まだ死ねません」

シュウラン「あの人、本当に助けに来てくれたんだ」

「この女、よく言えたもんだ!」
「責任取る気もねえのかよ!」
「お前がここで死ねば、何もかもよくなるんだよ!」
兵「浪州尹、この女の命で病の広がりが食い止められるのなら、そうするべきですよ。あなたが補佐として、その断を下すべきではありませんか?」
燕青「じゃあさ、虎林城下で同じ病気がはやったらどうするんだ? たった今、お前らが言ったように、全員焼き討ちにしてもいいんだな!」
黙り込む民。
燕青「怪しきは罰しろって、そういうことだぜ」
兵「それは…」
燕青「いくら簡単だってさ、やられる方にとっちゃたまったもんじゃねーだろ。病気になったら、助かりたいって思うのが普通じゃねーのか!?」
「……」
燕青「だからさ、姫さんは見つけて来てくれたんだぜ。難しくても頭を使って、体を張って、駆けずり回って治療法と医者を見つけてきてくれたんだ」

後ろの方から、さらに到着する医師団。

燕青「本当の助かるっていうのは、そういうことだろ! 訳わかんねー噂信じて俺たち襲ったって一人も助かんねーよ」
「……」
燕青「今度また同じ病が起きても、もう焼き討ちする必要はねえ! 大事な女房子供も、生まれてくる孫やひ孫も助かる。姫さんと影月が、何を守ろうとここまで来たか、まだわかんねーのか! お前ら全部、未来まで丸ごとだぜ!」

秀麗は進み出て。
秀麗「ここを通してください。邪仙教へは必ず行きます。そこで私の首が役に立つのなら、そうします。けれど今は、一刻の猶予もないんです。私たちは、助けに来たんです!」

駆け寄ろうとするシュウラン。ところがそこに。
朱温「おい、だまされるんじゃねえ!」
丙太守「朱温!」
朱温「考えても見ろ、もし邪仙教の言うことが本当だったらどうするんだ。その女が仙人様の怒りを買ってんなら、何をやろうと、結局はすべて無駄ってこっちゃねーか! 俺一人だってやってやる。その女一人で皆助かるなら、安いもんじゃねーか。俺はやるぞ!」
剣を振り上げた朱温。

シュウラン「なんで…助けに来たって言ったのに……じっと待って、待って、ようやく来てくれたのに」

再び秀麗に詰め寄る町民たち。

シュウラン「どうして…誰かを殺すなんて、どうしてそんなひどいこと言えるの?」

秀麗の前に、燕青が立ちはだかる。
秀麗「燕青」
燕青「守らなくていいなんて、まさか言わねーよな」
秀麗「言えないわ。まだ何も終わっていない」
燕青「よーし」

町民たちが武器を振り上げたその時。

シュウラン「もう、やめて…やめてー!」

走り出すシュウラン。

シュウラン「もうやめてー! なんで、なんでそんなことするの? せっかく来てくれたのに、お父さんも皆も死んじゃって、お母さんを助けようとしてくれてる人なのに! やめて、やめてよ。もう誰かが死ぬの、見たくないよー!」

秀麗の脳裏に、鮮やかによみがえる、あの悲惨な日々。
王位争いで朝廷が乱れ、飢餓で死んでいった人々を見てきた。
ただ、葬送の二胡を弾くことしか出来なかった日々。
死ぬために、生きているようだった。

朱温「このクソガキ! この女がお前の村むちゃくちゃにしたんだぜ! こいつを殺しゃ全部よくなるんだよ!」
シュウラン「違うもん、そんなの嘘だもん、影月お兄ちゃんが言ったもん、私たちの村に来てくれる女の人は、絶対に助けてくれるって!」
燕青「影月…!」

(回想:多分秀麗の)
影月『がんばりましょうね、秀麗さん』

秀麗「影月君…」

シュウラン「私、影月お兄ちゃん、信じてるもん」

葉医師『最後の最後まで決してあきらめず、助ける手立てを考える…華娜、お前の心と意志は、長い時を超えてなお受け継がれておる』

シュウラン「何にも知らないくせに、影月お兄ちゃんがどんなに頑張ってくれたか、何にも知らないくせに!」
朱温「このクソガキが!」
シュウラン「私は、勝手なことばかり言って何にもしない変な人たちも、誰かを殺すなんていうあんたたちも信じない! 私は、影月お兄ちゃんを、本当に来てくれたこのお姉ちゃんを信じるもん!」
秀麗「……」
シュウラン「お姉ちゃん、お願い。私のお母さんを助けて」

すがるその姿は、幼い頃の、自分にも似て。

シュウランを抱きしめる。
秀麗「もう、大丈夫よ」
シュウラン「ありがとう、来てくれて…ありがとう」
秀麗「大丈夫」

朱温「うっせえ! 生意気な口ききやがって! このクソガキともども、ぶっころしてやる!」
だが、燕青にあっさりとやられてしまう朱温。
驚く町民たち。
燕青「どけよ……そこをどけっつってんだろーがー!!」

と、その時。
州官「丙太守ー!」
一頭の馬が入り込んでくる。
州官「準備、全て完了しました。お医者殿、すぐに治療にかかれます。ご指示通り女性たちに協力の承諾をいただきました」
秀麗「え?」
州官「女性たち数十人、葉老師の文通りの縫合を完璧に覚え、待機しております」
秀麗は葉医師を振り返り。
秀麗「葉先生」
葉医師「昔っから看病に関しちゃ女子の右に出るものはおらんじゃろ」
戸惑う町民たち。
「どういうことだ」「なんだって」
その時。

「こーの宿六! バカなことをやってないでさっさとそこをおどき!」
主婦たちが出てきた。
男「かあちゃん」
主婦「あんたはあたしや子供が同じ目に遭った時も、そうやってぶち殺すつもりなのかい?」
男「そんなこと、俺はおまいらのために…それに別に医者は殺すつもりは…」
主婦「ふざけたことをお言いでないよ。あんたその女の子殺したあと、どんな面であたしや子供の前に出るつもりなんだい。あたしゃ人殺しの亭主なんかごめんだよ」
男「し、しかし…」
主婦「でもね、そりゃ最初は嫌だったさ。でもほんの小さな娘が、病気になった母親のために石榮村から頑張って歩いてきたって聞いてねぇ…あたしだったらって思ったのさ。あたしの子供が同じ目にあったら、何をおいても助けようとするさ。助けてくれるってなら藁にもすがるさ。どんな噂があろうが、絶対追い返しゃしないよ!」
男「………」
主婦「あんたらがバカな話し合いで留守にしている間に、お役人が一軒一軒回ってきたよ。そんで手伝って欲しいって、あたしらに頭下げたんだよ、偉いお役人様がさぁ。嬉しいじゃないか、あたしらが困った時も、きっとそうやって駆け回ってくれるってこったよ。年貢の納めがいがあるってもんじゃないかい?」
丙太守「……」
主婦「そこまでされて手貸さないなんて女がすたるってもんだよ。さ、とっととその手に持ってるものを捨てちまいな!」
「しかし…」
渋っている男たちに一喝!
主婦「まだ分からないのかい! 生きるのが当然って顔して、一回子供産んでみりゃいいんだよ! そうすりゃ誰か殺そうとか、死んでも思わないさ。そうだろ、お嬢ちゃん」
秀麗「ありがとうございます」
燕青「おばちゃん超カッコイー!」
武器を捨てる町民たち。
主婦「さ、そこをおどき! やるこた山ほどあるんだ、尻蹴飛ばされないうちにキリキリ働きな!」
進路を作る町民たち。
葉医師「じゃあ行こうかい」
城内に入ってく秀麗たちを見ているリオウ。

リオウ『あれが紅秀麗か…』

シュウランの元へ行き。
リオウ「シュウラン、バカだなお前。無茶しやがって」
シュウラン「リオウ…何よ、いたなら助けてくれたっていいじゃない」
リオウ「どこにそんな隙があったって言うんだ?」
主婦「こらこら、喧嘩すんじゃないよ。仲良くおし」
シュウラン「あの、おにぎりとか、ありがとうございました」
きちんと礼を言うシュウランに、主婦は懐から一枚の紙を取り出す。
シュウラン「それ…」
主婦「ありがとうを言わなけりゃならないのはこっちのほうさ。馬鹿者たちの目を覚まさせてくれて、ありがとう。さ、頑張ろうね!」
安心して、シュウランは泣き出してしまう。
リオウ「お前は本当に泣き虫だな…」

やっとこさ、城に入れた秀麗たち。
にしても……これだけで25分の話が作れるのねぇ…









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