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彩雲国秘抄 骸骨を乞う ネタバレ─書き下ろし<冬の華>の感想─

彩雲国秘抄 骸骨を乞うのネタバレ─書き下ろし<冬の華>の感想─です。

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※注意!
書き下ろし<冬の華>は彩雲国秘抄 骸骨を乞う(下)角川文庫版のみ収録です。
彩雲国秘抄 骸骨を乞う(下)角川ビーンズ文庫版には書き下ろしはありません!
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書き下ろし感想・ネタバレを書く前に。
彩雲国秘抄 骸骨を乞う(上)のビーンズ文庫版がぶ厚いというのは別記事で書きましたが。
ビーンズ文庫版(上)と角川文庫版(上)の内容は(多分)同じで、ビーンズ文庫版(上)は挿絵があるのでページ数が10ページ前後多いだけなのですが、角川文庫版の約2倍の厚みがあります。
紙の厚みが違うんでしょうね。

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ビーンズ文庫版(下)は角川文庫版(下)のページ数から推測すると、書き下ろし(冬の華)を引いたページ数(95ページ)で約400ページ。
ビーンズ文庫版(上)が約410ページなので、ビーンズ文庫版(下)(約400ページ)はビーンズ文庫版(上)と同じくらいの厚みがあります。
上、中、下の3巻に分けたほうが手が疲れなくて読者には優しいと思うんだけど(お財布には厳しいけど)。
そうすれば書き下ろしを入れることができるし…、となると角川文庫版が売れないか。
うーん、えげつない商法だな。

単行本(新書判? 単行本で統一します)と今回の文庫版を読み比べした方の感想を読むと、数十ページ加筆されている話もあるようで。
ビーンズ文庫版が分厚くなるわけです。

本の厚みについてはこれくらいにして。
改めて彩雲国秘抄 骸骨を乞うのネタバレ─書き下ろし<冬の華>の感想─を。




<冬の華>は秀麗が亡くなってからの劉輝のお話。
<氷の心臓─劉輝─>の後日談になります。

うまくまとまらないので、いつものように箇条書きで。

・劉輝が王様になって30年後の話
 劉輝がもうすぐ50歳とは…
・小さな廟にある7つのろうそく←伏線その1
・地方にいた影月、絳攸の要請で中央(王宮)に帰還
 奥さんの香鈴は筆頭女官に
・絳攸は宰相に
・<氷の心臓>では明かされなかった劉輝・秀麗の子供の名前は重華(ちょうか)、名前の由来は…
 劉輝がいないと泣き止まないので、寝室、職場で重華をそばに置く劉輝はしっかりイクメンしてます
・秀麗が死んでから不眠症の劉輝
・秀麗から目と髪の色だけ受け継いだ重華は天然不思議系美少女で、「私がいま20歳だったらなー」とこぼした楸瑛は静蘭に追いかけ回されるはめに
・ほとんどしゃべらない重華
・宗太傅の邸、邵可の家(当主なのに貴陽にいつづけた? それとも当主交代?)が好きという渋好みの重華
 夜の仙洞宮も好き←伏線その2
・劉輝の執務室に自主的に向かう重華、そこで本を読み勉強
 大官から勉強を教えてもらい、地方にいる秀麗の元同僚(蘇芳、影月)の話を聞いて自然と王様教育されてます
・無人の庭院(にわ)や空を眺めてだれかを探す重華←伏線その2
・7歳の時、鳥かごに鴉をいれて飼育?する重華、しかしすぐに逃げられしょげる
・「なぜ鴉?」と驚く劉輝(と読者)だが、鴉に20代の黒髪の青年がダブって見えなにかを思い出しかける←伏線その2
・二胡を習い始める重華だが、下手くそでまわりは落胆、それを慰める劉輝
 お互い不器用な劉輝と重華のやりとりはほのぼのします
・邵可が死んだ日、邵可の棺のそばで劉輝に二胡を弾き続ける重華
・寡黙な重華、朝廷で活躍する女性たち(柴凛、朱鸞、十三姫)と比べられ、外朝に行くこともなくなり存在がうわさレベルに
・12,3歳から縁談が舞い込むようになった重華、しかし断り続ける
・15歳になった重華に彩雲国読者におなじみの人物の息子たちが縁談相手に、それでも断る重華の本命は?
 絳攸の次男→絳攸の子どもは養子では? という彩雲国ファン読者様の予想に1票入れたい
 楸瑛の息子三兄弟→長男はいろいろ大活躍(本命?)
 清雅の息子→「陸清雅の息子は出来すぎててかわいげがない」と突っぱねる絳攸、コンプレックスはなかなか抜けないようで

あらすじのネタバレ途中ですが、ここでこれから先のネタバレを含めた感想を。

絳攸の結婚相手はなんとなく予想できますが、あくまで予想でしかないのでここでは書きません。
しかし結婚する気配がまるでなかった絳攸が重華(劉輝と秀麗の子ども=世継ぎ)の結婚相手を見越して結婚というのは不自然。
また絳攸は養子なので、血縁にこだわるのは無意味と考えていそう。
もちろん結婚相手の血筋がよければ問題ないですが、政略ありきの結婚を劉輝が嫌がりそうだなと。
それに重華の結婚相手として子どもを作る(露骨だな―)場合、遅くても秀麗と劉輝の結婚前後に子どもがいないと年齢の釣り合いが取れません。
そうなると結婚まであまり期間がなくドタバタ感が。
(まあ描かれていない部分の話を持ちだされればここまでの話は見当違いですが)
とにかく、結婚せず養子を迎えたのでは? という彩雲国ファン読者様の予想は「あり得る―!」と納得しちゃいました。

楸瑛は無事珠翠と結婚したようです。
長男子若(しじゃく)は方術の心得がある、という設定は明らかに珠翠の血だし、「奥方が邵可邸に掃除に行っていた」と劉輝にからかわれあせる楸瑛の場面があります。

清雅の結婚、なんか想像できませんねー。
でも清雅の場合は絳攸と違い王と縁続きになって出世するために、恋愛感情抜きに政略結婚→子作り(だから露骨だって)というのは納得できるんですが。
(でも秀麗の子どもなんだけどねーその点どう思ってるんだろう?)
結婚相手は多分いままでの話の中では影も形もないと思われますし、明かされることもなさそうです。
清雅が養子を、というのもありといえばありですが、血にこだわりそうなので清雅の結婚は絳攸ほど不自然ではないですね。

・重華の初恋相手は璃桜と予想する絳攸
 「初恋は叶わない」といって聞かせるたびに悲しそうな顔をする重華
・「貴族派や清雅の息子より璃桜の側室のほうがまし」と絳攸がいっていることから璃桜は既婚者と推測
 璃桜のお相手気になるー
・もうすぐ40という璃桜は想像できないかも
・璃桜が気づいていない劉輝の体の不調に気づいた絳攸、地方にいた影月を呼ぶと劉輝に告げる
・真夜中の城をそぞろ歩く劉輝に付き従う楸瑛と静蘭
 この2人、もう…←伏線その3
・夜の仙洞宮で1ヶ月ぶりに顔を合わせる劉輝と重華、そこに子若登場
・調香で子若が楸瑛の息子と気づく劉輝
 楸瑛と同じ調香ってどんだけ父loveなんだ子若(笑)
・16歳の誕生日前日、城を抜けだそうとする重華、しかし劉輝は予想済み
・右羽林軍大将に出世した韓升に呼び止められる重華、しかし絳攸が助け舟を出す
・重華を待っていた劉輝
・重華の探し人の話をするたびに(「よぼよぼ行き倒れていたり」「かなり歳くったじーさん」「きっとボケボケ」「今も生きてるのか?」)木枯らしが吹いたり、氷柱が側頭部に直撃したりと散々な劉輝←伏線その2
・一緒に旅にと誘う劉輝、お供の顔をみて唖然とする重華
・重華の顔色が変わりショックな楸瑛と静蘭、しかし重華が驚いた理由は2人が考える理由とは違うと思うんだけど←伏線その3
・風邪で面会謝絶になった劉輝、しかしこの時劉輝は…←伏線その1
・重華の探し人の名前を宗太傅から聞いていた重華←伏線その2
 案外近くにいるんだけどなー
・護身術は楸瑛、乗馬は兵部尚書の十三姫に仕込まれた重華、文武両道です
・絳攸に見送られ城を抜けだした重華、劉輝、楸瑛、静蘭

・城を出て1年半、劉輝の薬を探して35軒の薬屋を巡りながら稀少な藍鴨(あいがも)を連れ歩く重華
 (九彩江で勝手に捕まえた生きた藍鴨金100両、3羽捕まえ2羽を食べ、最後の1羽)
 案の定ガラの悪い男たちに付けられるが、鴉に助けられる
・重華、劉輝の護衛をしている子若、トンチンカンな親子に振り回されてます
・貢ぎもので暮らせる両親譲りの美貌の持ち主である子若、路銀を浮かせる手段にされ、すっかりやさぐれてます
・重華、劉輝の護衛に子若を付けたのは絳攸
・重華は縁談相手として子若の絵姿を見ていたはずなのに思い出しもしない、と嘆く劉輝
・17歳の重華と23,4歳の子若、ということは楸瑛は五丞原の出来事の直後か遅くて数年後に結婚
 思ったより早いです
・方術の心得がある子若、お札を書き劉輝の額にはる←伏線その1
・鴉相手に若い二人の仲の進展具合を愚痴る劉輝、返事をされ驚くが空耳で済ます←伏線その2
・子若の求婚? をサラリと流す重華、鴉の嫁になるのかと心配する劉輝
・劉輝を主としたいと願う子若と断る劉輝、旺季との関係を思い出す
・「墓参りだけで帰らないでほしいですね」楸瑛のこの言葉は…そうだったのかー!←伏線その3
・護衛として付いている楸瑛、静蘭は本当に危ない時だけ助けているようです←伏線その3
 楸瑛、静蘭の存在は…まだここでは伏線その3は回収されず
・重華が劉輝のそばで弦が切れるまで二胡を弾き続けたのは3度←伏線その3かな
・美少女重華と寝起きを共にしてなにもない息子に憤慨する楸瑛、常春頭はあいかわらずです
・楸瑛の夫婦仲を疑いからかう劉輝
・州試を受けていた重華、重華の願いに気づいた楸瑛だが劉輝は分からず
・2年の自分探しの旅を終了すると告げる重華

すみません、ネタバレ書きたいのですがこれ以上は勘弁してください。
時間・気力どちらも続かなくて…。

朝廷に戻った劉輝、重華に待ち受ける出来事は、骸骨を乞う書き下ろし<冬の華>の伏線その1-3のネタバレを含めたクライマックスになります。
劉輝と絳攸、楸瑛、静蘭の主従関係…。
涙なしでは読めません。

おわかりかと思いますが、おおまかなネタバレとして

伏線その1
・劉輝の命は風前の灯、旅した劉輝は生き霊だった
伏線その2
・重華のまわりに出没していた鴉は霄 瑤璇
伏線その3
・楸瑛、静蘭はすでに死亡

です。
詳細はぜひ本編読んでください。

彩雲国の登場人物の子ども世代の話ともいえる<冬の華>なのでしかたがないのですが、書き下ろしに新キャラってやめて欲しい。
それも中途半端に登場しているので、モヤモヤ感が半端ないです。
でも書き下ろし<冬の華>を読んで、改めて彩雲国物語は終わったんだなーと。
秀麗、劉輝の子世代の話は、彩雲国物語ではなく別の話であるということを読者に突きつけている、と感じました。

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※注意!
書き下ろし<冬の華>は彩雲国秘抄 骸骨を乞う(下)角川文庫版のみ収録です。
彩雲国秘抄 骸骨を乞う(下)角川ビーンズ文庫版には書き下ろしはありません!
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