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彩雲国物語 第2シーズン 第二十話 暖簾に腕押し

アニメ「彩雲国物語」を文章で見たい!という方のために。
(管理人のツッコミつき)


『』=モノローグ
ナレ:=ナレーション

キャストについては、公式HPを参照のこと

★第20話は歌梨暴走!黒静蘭降臨!なお話です★





姮娥楼にて。
秀麗は胸のおっきな美人にしっかと抱きしめられている。
唖然としている胡蝶と三太。
歌梨「ま~あ、なんてかわいらしいの。思っていた通りだわ」
嬉しそうな歌梨。

(タイトル)

胡蝶「歌梨、いい加減におしよ。まったく、ひと月ぶりに出てきたと思ったら」
秀麗・三太「ひと月?」
胡蝶「歌梨は何年かにいっぺん、たまーに来ては長っちりで、この姮娥楼に泊まってくのさ。部屋を長期間占領されて、迷惑っていうか」
歌梨「何かおっしゃって? 胡蝶」
胡蝶「いーや、なんでもないさ」
歌梨「?」
歌梨は三太が持ってきた絵に気づく。それを見て。
歌梨「な、なんてこと!」
胡蝶「? どうしたんだい」
歌梨「胡蝶、私ちょっと出かけてくるけれど、部屋はそのままにしておいて」
そう言って部屋を飛び出す歌梨。
秀麗「どうしたんでしょう」
胡蝶「さあ、あたしもたまにわかんないことがあってね。だが、歌梨は目利きでね。その筋じゃ有名なんだよ。でもこの贋作の何にそんなに驚いたのやら…」
と、そこへ。
手下「胡蝶姐さん」
胡蝶「? 何かあったかい」
手下「はあ、それがつい先ほど、松濤河の放水で流されたマヌケがいたんですか」
秀麗・三太「あ」
胡蝶「そりゃマヌケだね」
手下「はあ。そのマヌケが秀麗お嬢さんところの地図を持ってたようで。金のタヌキを持ってるマヌケ野郎に、心当たりありやすか」
秀麗「! 金のタヌキ…」
そう言えば家に来たあの青年が持っていたのは。
秀麗「えーと…」
手下「もし迷惑なら、そのマヌケ、今すぐ川に放り込んで戻して来やすか」
秀麗「心当たりはなくもないので、一応助けてあげてください」

というわけで、助けられたマヌケな青年は、しっかりとタヌキを抱いていた。
(寝台に寝ている)
胡蝶「このマヌケが、秀麗ちゃんに求婚しに来たのかい?」
秀麗「聞き間違いとか人違いでなければ、そんなことを言っていたような」
三太「……」
胡蝶「そんじゃ、優しくすること、ないね」
胡蝶は青年の眉間をはじく。
青年「いてっ」
青年は目を覚まし、秀麗を確認すると、むっくりと起き上がった。
青年「あー…どうして来てくれなかったかなー君。あれで一応任務完了で家に帰れるはずだったのに」
秀麗「は!?」
青年「渡したじゃん、文。門の前で、巻物と一緒に」
秀麗は箱の中の文を見てみる。
秀麗「…恋文?」
青年「まあ確かに、うっかり順番逆になっちゃったけどさー。でもこれでいいはずだろ? 恋文、贈り物、待ち合わせ、で結婚の申し込み、がつんと完了」
秀麗「これが恋文で、もしかしてそれ(金のタヌキ)が贈り物?」
青年「タヌキは俺の! 贈り物は巻物」
秀麗「ああ、そう」
青年「このタヌキは、持ってれば女の子にモテモテあるよーって言うからさ、即決で買ったの」
秀麗「へぇ…」
よく見れば、耳飾も、胸にある飾りも指輪も、みんなタヌキ。
秀麗「それで、私を待ってて川に流されたの?」
青年「まさか、あんな怒涛のように流れてくるとは思わなかった…くそー、それで役目を全うして家に帰れるはずだったのにー」
秀麗「で、あなたはどこのどなたさまなんですか?」
青年「あ? もしかして名前書くの忘れてた?榛 蘇芳ていうの」
苦笑の胡蝶。
秀麗「人違いでなく、本当に私に求婚しにいらしたんですか?」
青年→蘇芳「そうだよ、親父に言われてな。あんたと結婚すれば、どこぞの偉い貴族から金と爵位がもらえるんだと」
秀麗は思わず額を押さえた。
秀麗「で、謹慎期間中に私に何気なく穏便に結婚退官して欲しいってことですか」
三太「…!」
蘇芳「まあ、そういうことみたいだなぁ」
秀麗「あなた、ちょっと正直すぎると思わない?」
蘇芳「あんたに退官して欲しい奴なんて山ほどいるじゃん。隠す必要ないだろ」
秀麗「!」
三太「…俺、仕事あるから帰るわ」
秀麗「え、ちょっと三太!」
後を追う秀麗。



王宮では。
羽羽「しゅじょぉぉぉ! どこに隠れているのですかー! 嫁御を! 嫁御を! しゅじょぉぉ!」



で、その主上はお供と共に姮娥楼の前にいた。
中に入ろうとした4人の青年に。
男「あの、すみません。ここは姮娥楼ですよね」
静蘭「ええ、そうですよ」
男「ちょっとお伺いしたいのですが、こちらに歌梨という女性はいませんか」
楸瑛「いえ、残念ですが、ここにはそんな女性はいませんよ」
男「そうですか…ありがとうございます」
帰っていく男を見送りながら。
劉輝「自信満々に答えていたが、歌梨という女がいたらどうするんだ」
楸瑛「いや、いません。姮娥楼にいる女性の名前と容姿は全員、頭に入っていますからねぇ」
劉輝「ほう、たいしたものだな。さすが楸瑛」
(後ろで静蘭「この女たらしが!」絳攸「常春頭が!」という視線を投げています)

姮娥楼の中に入って行く4人。
突然上のほうから聞きなれた声が。
秀麗「三太、急にどうしたの?」
楸瑛「この声は、秀麗殿」
劉輝は二人がやってくる気配に大慌てで隠れるところを探し、壁にある棚(?)を見つけ、そこへ自分ともども男3人を放り込む。

(棚の中で)
楸瑛「やめてください主上、どこ触ってるんですか」
劉輝「狭いんだから、仕方ないではないか。触りたくて触っているわけではないっ」
ぎゅうぎゅうに押し込められた劉輝たち。
絳攸「一体なっ…」
口をふさがれる絳攸(←誰の手? 劉輝か?)
劉輝「しーっ!」

男どもが隠れている棚の前で、三太は足を止めた。
三太「お前が自分の結婚をあんなふうにいうの、聞きたくなかった…まるでなんかの取引の一部みたいに平気な顔で、他人事みたいに」
秀麗「三太…」
三太「お前が官吏にならなきゃ、あんな言葉はきっと出なかった。普通に誰か好きになって、普通に結婚して、普通に幸せに暮らして…」
秀麗「……」
三太は秀麗に向き直り。
三太「俺さ、知ってるんだ。お前が茶州で何してきたか。いいのかよお前」
秀麗「え?」
三太「あんだけ頑張って何を得た? 何もかも取り上げられて結果は謹慎? 分かってると思うけど、お前は、人身御供にされたんだぜ。悔しくないのかよ! 王や高官に利用されっぱなしじゃん。お前がいつも、上を見て頑張ってきたこと知ってる。ふらふら遊んでた俺とは違って、本当すごいよ。でも俺は、一人の女として、お前がこのまま幸せになれるとは思えない!」
秀麗「……」

劉輝『秀麗…』
(誰が絳攸の口から手を外したの? やっぱ静蘭?)

三太「なあ秀麗、ここじゃだめなのか?」
秀麗「え?」
三太「お前のことをちゃんと認めて、好いてくれるやつがたくさんいる。この街じゃだめなのかよ。ここでなら、いくらでも幸せになれるはずだろ? なのにお前、まだ官吏としてがんばろうって思えるのか? お前から官位を奪った奴らのために、まだ!」



ところで蘇芳はタヌキを大事に磨いていたが。
大旦那「おや、新顔かね」
蘇芳「新顔?」
大旦那「ちょうど良かった。この間の絵を売った代金をはかってつけといておくれ」
蘇芳「はあ」
大旦那「じゃ、頼んだよ」
店の小僧と間違われる蘇芳。
蘇芳「はかってねぇ…」



取り残された秀麗。
反論できなかった。
階段の上から降りてきた胡蝶。
胡蝶「今のは相当ぐらっときただろ? 秀麗ちゃん」
秀麗「正直、来ました」
胡蝶「三太はね、あんたが官吏になったって知ってから、本当に頑張ったんだよ」
秀麗「頑張った?」
胡蝶「そうさ。真面目に一生懸命働くようになってさ。きっと、あんたに負けないように自分も何かしなくちゃって思ったんだろね」
秀麗「三太が…」
胡蝶「いい男になったよ、三太は」



棚の中。
楸瑛「今のは来たね…」
絳攸「ああ」
静蘭「……お嬢様が、選ぶことです」
劉輝「!」
楸瑛「静蘭」
静蘭「主上はちゃんと全部分かっていて、何も後悔していないのに、絳攸殿や藍将軍がそんな顔をなさっていたら、立つ瀬がないではありませんか」
そうでしょう? という視線を向けられた劉輝。
劉輝「……」



秀麗「なっ、なにそれ!」
秀麗は蘇芳がお金を天秤にかけているのを見る。
蘇芳「だーからー、計ってくれっておっちゃんに頼まれたんだってば」
秀麗「そのおっち…大旦那は、それ、絵を売った代金だって言ったのよね」
蘇芳「そうだよ」
秀麗「胡蝶姐さん」
胡蝶「?」
秀麗「あの天秤、おかしいところ気づきません? 皿に乗っている貨幣の枚数が違うのに、つりあっている」
胡蝶は気づいた。
胡蝶「なんてこったい! 贋金か!? この姮娥楼相手によくもやってくれたね!」
蘇芳「へぇ、贋金かぁ。よく出来てんなぁ」
胡蝶はその一枚を取り。
胡蝶「相当の出来だね。秀麗ちゃんが気づかなかったらいつ気づけたか分からないくらいの出来だ」
秀麗「蘇芳さん」
蘇芳「なに?」
秀麗「あなた、官吏なんですよね」
蘇芳「官位はあるけど」
秀麗「私みたいに、謹慎中とかじゃないですよね」
蘇芳「謹慎になるようなことしてねーもん」
秀麗「じゃ一緒にお仕事に行きましょう。さ、今すぐ」
だが蘇芳は引っ張る秀麗の手を払って。
蘇芳「やーだよ。求婚して来いって言われただけだし。とっととお役ごめんさせてもらうよ」
胡蝶「あのねぇ坊や、あんたんちも他人事じゃないよ」
蘇芳「?」
胡蝶「あんたが秀麗ちゃんに渡したこの贈り物、これも贋作だよ!」
蘇芳「…親父なら超ありえるなぁ。すっげーだまされやすいんだもんよー」
秀麗「じゃ余計に一緒に行きましょう! 被害者なのよ、あなたのお父様」
蘇芳「あーでも親父、別に被害にあってるって気づいてないからなぁ」
秀麗「そんなのんきなこと言ってない…」
秀麗を遮る胡蝶。
胡蝶は蘇芳の耳元で。
胡蝶「一緒に行かないと、この世の地獄を見ることになると思いな」
蘇芳「(ひぃぃぃぃ!)謹んで行かせていただきますっ」
秀麗「さすが胡蝶姐さん、今のが色仕掛けってやつね」
蘇芳「今のは脅迫っつーんだ!」
胡蝶「秀麗ちゃん、あたしが鑑定した贋作はまとめて羅干親分が保管しているから行くといい。静蘭と一緒に」
秀麗「え?」
と、そこへ。
静蘭「お呼びですか、お嬢様」
秀麗「静蘭」
(呼んだのは胡蝶ですよ)

姮娥楼を出て行く秀麗、静蘭、蘇芳を眺めて。
胡蝶「本当に、謹慎中でも自分でお仕事見つけて、飛び出しちまうんだから、秀麗ちゃんは。ねぇ」
そういって投げた貨幣は、部屋に入ってきた楸瑛がナイスキャッチ。
(絳攸と劉輝も一緒)
胡蝶「藍様、知ってたね」
楸瑛「すまない」
胡蝶「秀麗ちゃん、ほっといていいのかい?」
劉輝「静蘭がいるから大丈夫だ。それより、そなたに聞きたいことがあるのだ」
胡蝶「ん?」
劉輝「碧幽谷が下街にいるらしいと聞いたのだが、何か情報はないか」
胡蝶「あの幽谷が? そうさねぇ…手がかりになる人物は知ってるかもしれない」
劉輝「うちに長逗留している歌梨なら…」
絳攸・楸瑛「歌梨!?」
楸瑛「あら…」
絳攸「さっきの…」
楸瑛「悪いことしたな…」
胡蝶「?」
劉輝「で、その歌梨とやらは」
胡蝶「目利きなんだよ。幽谷のことを知っている可能性があるとしたら、彼女くらいだろうねぇ」
絳攸「その女性は、今ここに?」
胡蝶「いやぁそれが、すごい勢いでどっかにすっとんで行っちまってねぇ。探しに行ったほうが早いと思うが…彼女はちょいと男には厳しいから、お気をつけね」
3人「??」



宮城、悠舜の執務室。
黎深「お前はあの洟垂れ小僧を甘やかしすぎだ! お前が何もかも引き受けて、盾になる必要なんかない! 宰相位を降りろ。死ぬぞ」
悠舜「そうですね。でも、欲しいものがありますから」
黎深「欲しいもの? お前が? 何だ、いくらでも私がくれてやる」
悠舜「いいえ、命をかけないと手に入れられないものですから」
黎深「お前が、あの洟垂れ小僧にひざまずくのを見るのが面白くないんだ! 今すぐ宰相を辞めろ! あんな小僧ほっとけ! 私を選べ!」
悠舜「…いいえ、黎深、あなたが私を選んでください」
黎深「お前が尚書令になっても、私は変わらん。国なんかどうでもいいし、王家も嫌いだ」
悠舜「変わって欲しいとは思っていません。ですから、あなたの意志に任せます」
黎深「……」
悠舜「まあしばらくは大丈夫ですよ。凛も護身用に隠し武器を作ってくれましたし」
黎深「隠し武器?」
悠舜「そう。この杖の柄をね、確かこう、回して…」
すると、杖の先からぽんと花束が。
悠舜「…おや」
黎深「何がおやだ! 売れない芸人にでもなるつもりかお前は!」
とその時、何かがまた飛び出してきて黎深の眉間を直撃し、破裂した。
中から出てきたのは。
黎深「何だこれは! 胡椒か!」
くしゃみを連発する黎深。
悠舜「黎深をも引っ掛けるとは、さすが私の奥さんです。氷の長官の威厳を取り戻すまでこの部屋にいて、仕事を手伝ってくれてもいいですよ」
悔しそうな顔で、盛大にくしゃみをする黎深。
(原作では、あの仕事をしない黎深に仕事をさせたとして、この件が悠舜の武勇伝になったとか)



一方、蘇芳は秀麗・静蘭から離れて走っていた。
蘇芳「逃げるのが一番! これ以上巻き込まれたらたまらないもんなー」
と、そこへタケノコがすごいドリル回転で投げつけられた!
蘇芳「だぁ!……たっ、タケノコ?」
ふと後ろを見ると、あの美形の家人がタケノコを買っている。
そしてタケノコを片手に、殺しそうな視線で蘇芳に近づく。
投げつけたのは彼に違いない。
蘇芳「鬼かあの男」
静蘭は蘇芳を見下ろし。
静蘭「…タンタン君?」(真っ黒静蘭降臨!!)
蘇芳「タンタン?」
静蘭「たんたん狸のタンタン君」
ひゅおぉぉぉ~と寒い風が二人の間を通り抜ける…
静蘭「男なら、自分が言ったことは守るべきだと思いませんか」
蘇芳「いや、別に」
静蘭、タケノコを再び投げつけんと構える!
蘇芳「ひぃっ」
秀麗「もぉ二人とも~、先に行かないでよー」
秀麗は静蘭が持っているタケノコに気づく。
秀麗「あら、タケノコ? どうしたの?」
静蘭「お夕飯にどうかと思いまして」
秀麗「いいわねぇ。今が旬だものね」
静蘭「はい」
さっきとは全く別人の静蘭に、言葉がない蘇芳。



同じく城下で、情報集めをしている劉輝・楸瑛・絳攸。
楸瑛は藍家の手の者から情報を貰っていた。
楸瑛「どうやら歌梨という女性は、絵を売っている店、書画屋をかたっぱしからあたっているようですねぇ」
絳攸「書画屋を?」
楸瑛「店で贋作を見つけたら、贋作と指摘して、次の店に飛んでいくらしい」
と、その時。

「おどきなさいなそこの下郎!!」

遠くから一人の女性がものすごい勢いで走ってくる。
歌梨「邪魔ですわーーー!!」
思わず道を譲る3人。つっぱしっていく女性。
絳攸「なんだあの猪みたいなのは!」
楸瑛「それは失礼だよ絳攸。かなりの美人だったよ」
(原作では楸瑛の恐ろしい動体視力の結果がつらつらと書かれています)
劉輝「余は初めて下郎といわれた…」(落ち込んでいる)
全速力で走っている歌梨の前に、中年の男が声をかける。
男「よぉ姉ちゃん、どこいくの?」
歌梨「どけーーー!」
股間に一発蹴りを食らわす!
劉輝・楸瑛・絳攸「!!!(ひぃぃぃっ)」
(この作画は見ものです)
歌梨「全く男というのは、害虫の別名を言うのですわ! 死んで出直しなさい!」
唖然としている3人。なんという女だ…
その場を取り繕うかのように。
楸瑛「ああすごいな。羅干親分の店にも秀麗殿は入れるのか」
劉輝「羅干親分とは」
楸瑛「胡蝶より格上の、大親分ですよ。そこで保管されてた贋作をもって行ったらしいですね。あと、金物屋さんに苦情があったら教えてくださいと頼んだとか」
絳攸「御史台がやることを秀麗がやっているぞ。本格的にまずいんじゃないか?」
劉輝「いや、秀麗は御史台が動いていると知らない」
絳攸「そうだったな。いつもなら正しいんだが…今の御史台長官は手段を選ばない上に気位が高いと聞いている」
劉輝「ん…御史台が知ったら、確かに面白くないだろうが。とにかくだ、早く歌梨とやらを見つけて、幽谷殿の居場所をつかまねば」
楸瑛「歌梨はかなりの美人だそうですよ。会うのが楽しみですね」
絳攸「へっ、さっきの猪みたいのだったらどうする」
楸瑛「まさか、歌梨なんていう優しい響きの名前を持つ女性が…ま、確かに、さっきの女性もかなりの美人だったけど…」
絳攸「…まさかな…」
劉輝「…まさか、なのだ…」
きっと違う! 思わず同時に首を振る3人。



王宮。
羽羽「しゅじょぉぉぉぉぉ! 嫁御を! しゅじょぉぉぉ!」
まだ探しているうーさま。



吏部。
珀明「絳攸様がいないと、これほど仕事が溜まるものなのか?」
書簡の山に埋もれている珀明と吏部。
珀明「しかし、まずい、まずいまずい。幽谷が来ているということは、あの二人も来ているはず。もしかしたら、今頃屋敷に来ているかもしれないのに~あ~仕事が終わらなーーーい!」



碧珀明の家。
男「珀明君、お仕事で不在か…でも、ほんとにどこ行っちゃったんだろなぁ…でもまあ、きっと歌梨さんは、あの子と一緒にいてくれるはずだから」



街を歩いている秀麗・静蘭・蘇芳。
秀麗はタケノコを背負い、静蘭は贋作を背負い、蘇芳は金のタヌキを背負っている。
秀麗「ちょっとおかしいのよね。贋作を本物と信じ込ませて売るためには、絶対必要な前提条件があるじゃない?」
蘇芳「条件?」
秀麗「そう。ばれちゃいけないわけよ」
蘇芳「ああ。真筆…本物がどこにあるかばればれだったら、贋作売ってもすぐ偽者ってばれるよなぁ。本物は行方知れずじゃないとだめなわけか。とすると、贋作を売りつけているって言う謎の画商が、本物を持ってりゃいいんだ」
秀麗「そういうこと。タンタン頭いいじゃないの。謎の画商が貴族やお金持ちから本物を買い集め、贋作を作らせる。それを本物として売る」
蘇芳「んで、その本物買い取る時に贋金使えば、二重にぼろ儲けってことね」
静蘭「どうしました? タンタン君。いきなり回転が速くなって」
蘇芳「…べっつにー」



とある書画屋。
楸瑛「ちょっと、この贋作を見てください」
劉輝・絳攸「?」
楸瑛は劉輝と絳攸に一枚の絵を見せる。
劉輝「これ、幽谷の絵にどこか似てる」
楸瑛「そう思います? 私もです」
劉輝「ん、だが似てる気がするが、幽谷とも言い切れない気がする」
楸瑛「私も確信は出来ないんですが、でもこの贋作の製作者が、幽谷殿と何か関係があるのは、確かだと思います。もしかしたら、碧家の関係者かもしれません」
絳攸「だとしたら、贋作の書き手は、無理やり誰かに書かされている可能性が高いな」
楸瑛「確かに」
劉輝「……」
楸瑛「主上、お気持ちは分かりますが、そろそろ帰りませんと」
劉輝「ん、今日中に幽谷殿の居場所は確認したかったが」
楸瑛「他にも仕事がたくさんあるんですよ」
劉輝「分かってる。また明日の午後、探しに来よう」



まだ走っている歌梨。
歌梨「そこをおどきなさーい!」



まだ店を回っている秀麗たち。
秀麗「さあ、次行くわよ、次」
ふと、静蘭は別の気配に気づく。
秀麗「静蘭? どうしたの? 行くわよ」
静蘭「はい、お嬢様」

静蘭『ずっと…尾けてくる者がいる…』

確かに、静蘭たちを追ってくる者がいる。
その正体とは。
そして走り続ける歌梨は一体!?
(と言っても、次回ではまだ明らかになりません)









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