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彩雲国物語 第1シーズン 第二十話 枯れ木に花咲く

アニメ「彩雲国物語」を文章で見たい!という方のために。
(管理人のツッコミつき)


『』=モノローグ
ナレ:=ナレーション

地上波再放送(金曜深夜)にあわせてレビューしています
キャストについては、公式HPを参照のこと

★第20話は静蘭の子供時代のお話がメインです★
(静蘭しゃべりっぱなしデス)





ナレ(邵可):
彩雲国、史上初の女性官吏、紅秀麗と、最年少官吏の杜影月は、二人組みの州牧として、茶州に赴任することになった。



台所にて。
秀麗「大鍋は上の棚に。お茶葉はそこに入ってるわ。あとはどこに何があるか書いておいたから」
そう言って秀麗はメモを邵可に渡す。
秀麗「一人でも大丈夫よね、父様」
邵可「心配要らないよ」
秀麗「あのね、父様。私、父様に言わなきゃならないことがあるの」
邵可「なんだい?」
秀麗「その…」
静蘭「お嬢様」
その時、静蘭が。
静蘭「ちょっと出かけていいですか」
秀麗「いいけど、どこへ行くの?」
静蘭「すぐに戻ります」
行き先を告げずに言ってしまう静蘭。それを見送る二人。
邵可「で、なんだい?」
秀麗「え、ああ、後でいいわ」
何となくタイミングを逃してしまった秀麗。


ナレ(邵可):
浪燕青は、二人の若き州牧の補佐として、シ静蘭は、二人を守る武官として、共に茶州へ同道することとなっていた。
※シ静蘭の「シ」は「くさかんむり+此」ですが、機種依存文字のためカタカナ表記しています。
まもなく夏が来る。
出立の時は近い。



城下から出て、王から賜った剣を手につぶやく。
静蘭「茶州、か…」



歩きながら、静蘭は手にした干將に目を落とす。
静蘭の脳裏に蘇る、遠い記憶。

(静蘭の回想)
劉輝「あにうえ……清苑兄上…清苑兄上ぇ…」
清苑「また兄上たちに…?」
清苑公子にしがみついて泣き続ける劉輝。
劉輝「お前なんか要らない子だ…生まれてこなければ良かったんだって…母上まで」
清苑「そんなことはない。私はお前がいてくれて、良かったと思っている」
劉輝「本当に?」
清苑「ああ、本当だ」
嬉しそうな劉輝。

清苑公子の母は、病で寝たきりになっていた。
清苑「母上、お薬をお持ちしました」
そんな息子に背を向けて。
清苑「後でお飲みになってください」
部屋を立ち去る清苑公子の耳に聞こえる母の声。
母「あなたさえいなければ…あなたを産まなければ…どれだけ良かったか…」

静蘭『病弱な人だった。心の弱い人だった…
後宮の華として、王の寵愛を受けて第二公子としての自分を産むより、
どこか静かなところで平穏に過ごすほうが、どれだけ幸せだったろうか…
私には腹違いの兄弟が5人いたが、私を慕ってくれたのは、末の弟、劉輝だけだった。
そして私もまた、劉輝に心のよりどころを見つけていた。
私たちは誰からも必要とされない、似たもの同士だった』

(回想続き)
宋太傅と剣の訓練をしている清苑公子。
劉輝少年もそれを見ている。
宋太傅の剣が清苑公子の喉下をつきつけ。
清苑「参りました…」
宋太傅は剣を下ろす。
宋太傅「腕を上げましたな。この分だと、今度の武術大会は清苑殿のものでしょう」
清苑「私など、まだまだです」
宋太傅「当たり前です。まだまだに決まっている。そう簡単に剣の道は究められませんぞ」
大笑いの宋太傅につられるように笑う清苑。
そんな二人を遠巻きに見ていた劉輝に気づき。
宋太傅「おお劉輝殿、一つお手合わせ願えますかな」
劉輝は嬉しそうに顔を輝かせると、一つの剣を持ってよろよろと出てきた。
宋太傅「参られい」
劉輝「やぁーー!」
ちっこいながらも、頑張る劉輝。

静蘭『あの時の私が、自らの賢さと愚かさに気づいていたら…
今とは違う道があったのかもしれない』

(回想続き)
武術大会。
清苑公子が、相手の剣を取った。
審判「勝者! 紫清苑!」
湧き上がる観衆。劉輝も喜んでいる。
対照的なのは、清苑をねたむ王族の子供たち。
清苑公子の母の肩に手を置いたのは、その父(清苑の祖父)。
祖父「見事だ」
母「…お父様」

王(清苑の父)「見事であった、清苑」
王は清苑に、ふた振りの剣を与えた。
王「王家に代々伝わる双子剣、干將と莫邪だ。これは文武共にぬきんでたそなたにこそ、ふさわしい」
清苑「謹んで拝受いたします、父上…いえ、セン華王」
※「セン華」のセンは、機種依存文字のためカタカナ表記しています。
だが、他の子供たちはねたましげに清苑を見ている。

静蘭『私が…自らの愚かさに気づいていたなら…』

(回想続き)
清苑の母「清苑を王に?」
祖父「しっ。清苑は他のどの兄弟よりも優秀だ。しかしこのままでは、王位は第一公子のもの。お前も、ただの側室のままでは終わりたくはあるまい」
母「でも、お父様…」
祖父「清苑を王にいただくとなれば、賛同する者は大勢いよう。第一公子を暗殺、他の兄弟は追放し、セン華王には王位を退いていただく。お前は何の心配もしなくていい。全て私に任せておけ」

清苑は庭で劉輝と会っていた。
清苑「双子剣の一つ、莫邪だ」
清苑公子は、莫邪を劉輝に差し出す。
劉輝「これを、私に?」
清苑「持っていて欲しい。お前には素質がある」
劉輝「でも…」
清苑「莫邪を私だと思うのだ。そうすれば、一人でも寂しくはない。きっと、お前を守ってくれる」
劉輝「清苑兄上…」
劉輝はそれを持ってみるが、あまりの重さによろけてしまう。
そんな光景を影から見ているほかの兄弟姉妹たち。

清苑の母の部屋に、兵がなだれ込む。
兵「朝廷に対する、謀反の容疑で拘束いたします」

それは清苑公子にも。
清苑「謀反?」
兵「はい、お母様、お祖父様もすでに拘束しました。どうぞお手向いはなさなぬよう」
清苑は干將を鞘に収めた。

静蘭『すべては仕組まれていたことだった…
私の存在を疎ましく思っていたほかの兄弟や妃たちが、画策したことだった。
祖父はそのたくらみに、まんまと乗せられたのだ』

(回想続き)
城を出て行く清苑を乗せた馬車。
それを見送っている朝廷三師。
宋太傅「清苑殿は知らなかったのだろう?」
霄太師「仕方あるまい。セン華王の温情で処刑されなかっただけでもよしとせねば…」

馬車の中で、清苑の母が呟く。
母「あなたさえ、いなければ…」

静蘭『王宮に未練などない…ただ、劉輝のことだけが気がかりだった』

雪の降る庭で、莫邪を抱えて泣いている劉輝。
劉輝「清苑兄上…なぜ会いに来てくれないんですか…」

静蘭『兄弟たちは、私を追放するだけでは安心できなかったのか、流刑地に着く前に命を奪おうと、兇手(ころしや)を差し向けてきた』

一人で立ち向かう清苑公子。
母「あなたさえいなければ…あなたなんか産まなければ!」
だがその母も、兇手に手にかかって殺される。
清苑「母上!」

静蘭『愛していたかと聞かれれば、「さあ」と答えるしかない母だった。
けれど、自分を産んでくれた人だ』

絶命している母の目を、閉じる清苑公子。

静蘭『…憎いはずがなかった…』

清苑「母上…」

それでも、兇手たちは清苑を狙う。
清苑「甘く見られたものだ。私を誰だと思っている!
我が名は清苑! 剣ならば貴様らなどに負けはせん!
12歳にして、セン華王に干將と莫邪を下賜された身。
我が命奪おうとするなら、皆殺しにされる覚悟で来い!」

静蘭『私は全ての兇手を倒した。だが、地獄が終わったわけではなかった』

倒れて雪に埋もれている清苑公子を見つけた、馬上の青年。
(回想終わり)

静蘭は、とあるお墓の前に、花を置いた。
(清苑公子と劉輝少年のシーンは大変微笑ましいので、ぜひDVDなどでご確認ください)



劉輝の執務室。
(でも劉輝はいない。どこ行ったの?)
楸瑛が気難しい顔をして考え込んでいる。
絳攸「どうした? そんな浮かない顔して。お前らしくもない」
楸瑛「……静蘭のことが気にかかってね」
絳攸「静蘭?」
楸瑛「話したかなぁ。私は9年前、兄たちに命じられて、消えた静蘭の…清苑公子の足取りを追ってみたことがある」
絳攸「初耳だ。藍家がそんな頭の悪いことを目論んでいたとはな」
楸瑛「もっとも、清苑公子を王に担ぎ上げて、内紛を拡大しようなんて気はなかった」
絳攸「どうだか」
楸瑛「そんなことを考えている奴らより、先に見つけて保護しようとしたんだ。余計な争いはないほうがいいだろう?」
絳攸「……」
楸瑛「それに、剣の腕もそこそこあったからさ。清苑公子を狙ってくる兇手たちにも、何とか対抗できるだろうって、兄たちに思われたんだね」
絳攸「兇手か…そう言えば噂で聞いたことがあるな。先王も、清苑公子を兇手たちの手から守ろうと、黒狼を差し向けたとか…」

(回想)←誰の?
先王「清苑を保護しろ。決して、馬鹿どもの思うようにさせてはならん。行け、黒狼」
邵可・珠翠「はっ」
(先王の隣には霄太師)

楸瑛「伝説の兇手黒狼か…」
絳攸「清苑公子には、先王も目をかけていたらしいからな」
楸瑛「謀反にかかわったとして、立場上は流罪にせざるをえなかったものの、むざむざ殺させはしないってことだったのかねぇ」
絳攸「あくまでも噂だ」
楸瑛「黒狼が派遣されたかどうかはともかく、結局あの時、私は清苑を見つけることは出来なかった…」
絳攸「……」
楸瑛「でね、絳攸。彼の流刑地がどこだか、知ってるかい?」
絳攸「……!」
楸瑛「そう、茶州だ。
彼の足取りが途切れたのは14年前。
年が明けて間もない頃だった。
静蘭が邵可様に拾われたのはその年の暮れだったと聞く。
その間、彼は茶州でどうしていたんだろうねぇ」
絳攸「……」



龍山。
静蘭が手を合わせているのは、とあるお墓。
静蘭の脳裏に、懐かしい声が響く。

薔薇姫「決めたぞ。そなたの名は、静蘭じゃ」
秀麗(幼年)「せいらん」



紅邵可邸。邵可が一人で庭を眺めている。
そこへ。
燕青「寂しくなりますねぇ」
邵可「…あの子が望んだことです。それに、夏には枯れ木に花も咲くでしょう。あれから一度も咲かなかった花が、9年を経て戻る」
燕青「9年前…? 内乱、ですか」
邵可「ええ。14年前の、清苑第二公子の祖父の謀反以降、この国は平穏を保っていました。少なくとも表向きは…」

(邵可の回想)
紅邸の庭で、秀麗が鶏を追いかけて遊んでいる。
それを見ている邵可と静蘭。
庭には、木が見事に花をつけている。

邵可「9年前、先王、紫セン華様が病で伏されました。それが内乱を呼んだのです」

(回想続き)
先王陛下の部屋。
セン華「余はこれから病で伏す。何があっても表舞台に立つことはない。後を頼んだぞ、霄太師」
霄太師「はっ」
セン華「彩雲国は病んでしまった…この国はこの先、長きに渡って存続していくために、なんとしても、ここで生まれ変わらせねばならないのだ」
霄太師「お任せください。セン華王の思い、決して無駄にはいたしませぬ」

邵可「先王の跡目争いは、それまで水面下で行われていましたが、
病の知らせを受け一気に表面化。
劉輝様以外の四人の公子が、王の座をめぐって激しく争いました。
争いは内乱に発展し、政事は正常に行なわれず、朝廷の機能は滞り…
困ったのは民衆です。
朝廷が機能しなければ、国が荒れていくのは当然でした」

(回想続き)
荒れている町の中。
「金が払えねえとはどういうことだ!」
「金がねえならお断りだ!」
「その値段はなんだ! ぼったくりやがって!」
「しょうがねえだろ、物がはいってこねえんだからよ!」

邵可「さらに追い討ちをかけるように、日照や水害が貴陽を襲い、疫病と基金が蔓延したのです」

邵可は秀麗や静蘭と共に、自分の家の前で、飢えている民衆に食糧を配った。

(回想続き)
邵可「なぜ動いてくださらないのですか! あなたなら、この内乱を治めることが出来るはずです、霄太師」
黙っている霄太師。
邵可「早くしないとこの国は、民たちが…」
霄太師「……わしは、待っているのだ」
邵可「?」

燕青「待っているって、何を」
邵可「霄太師は…」

(回想続き)
霄太師「真に仕えるに値する王が現れるのを…」
邵可「誰も現れなければ、どうなさるのですか!」
霄太師「名君なくば、彩雲国は滅びたほうが良い」
邵可「!」

邵可「この国はもう終わり…誰もがそう思い、絶望した」

(回想続き)
一人で勉強している劉輝少年。
荒れた街を、悲しそうに見下ろす。
そんな劉輝の隣に、霄太師が立ち。
霄太師「劉輝様も欲しいですかな? 兄君たちと同じく、王の座が」
劉輝「…!」
霄太師をにらみつける劉輝。
その目を見て、霄太師は心中で呟く。
『もっと大切なものがおありになるようだ』

邵可「最後の最後に、霄太師は、劉輝様に真の王たる素質を見出しました。
霄太師は次々と政策を立て、実行に移しました。
民を救い、朝廷のたて直しに着手。
民の平穏より、自らの権力を求めた、公子や官吏は、
ある者は流罪に、ある者は処刑され…
あの内乱で、朝廷を蝕んでいた病は一掃され、
結果的に朝廷は一気に浄化され、若返りました」
燕青「全ては先王と、霄太師の思惑通り、ですか…」
邵可「国は急速に立ち直りました。まるで、見えない力に導かれるように」

(回想続き)←もう誰のだか不明
貴陽を見下ろしている霄太師。
霄太師「美しい…まこと、劉輝様にふさわしい国になった…」

邵可「そして、2年前…」

(回想)
病の床にある先王。
先王「王になれ、劉輝…王に…」
小さく笑む霄太師。

邵可「即位した劉輝様は、清苑公子の帰りを待ち、愚かな振りをしていました」
燕青「でも、姫さんと出会うことによって、王としての自覚が生まれた」
邵可「劉輝様は、立派な王におなりになるでしょう。そしてこの国は…」
燕青「きっと咲きますよ」
邵可「?」
燕青は邵可を見下ろして。
燕青「花。咲くに決まっています。この庭が…国が埋まるくらいに」
邵可「ええ。だから私も、寂しくはありませんよ」

そこへ。
秀麗「父様、静蘭戻ってきた?」
邵可「いや?」
秀麗「どこ行ったのかしら…」
邵可「静蘭なら、おそらく…」



秀麗の母親のお墓。
手を合わせている影月、秀麗、邵可。
そんな彼らを遠巻きに見ながら。
燕青「墓参りに行くなら、一声かけてくれればよかったのによぉ……ま、一人になりたい時もあるか」
静蘭「……(ふてくされ気味)」
燕青「本当にいいのか? 茶州に戻っても、辛い思いをするかも知れないぞ。殺刃賊…いや、思い出したくないこともあるだろう」
静蘭「私はお嬢様を守る! 茶州に行く。この先何があっても!」
干將を抜く。
静蘭「この剣に誓って!」
決意のほどは、燕青にも伝わったらしく。

帰り道。
秀麗「言ってくれればよかったのに」
静蘭「同じことを、燕青にも言われましたよ」
秀麗はふと立ち止まって。
秀麗「父様に、言わなくちゃいけないことがあるの」
邵可「ん?」
秀麗「その…あのね…」
秀麗は邵可を見上げて。
秀麗「ありがとう」
邵可「…!」
秀麗「ちゃんと育ててくれて、わがままを聞いてくれて、そして…茶州へ行くことを許してくれて…本当にありがとう」
(うう…まるで嫁に行くようじゃのう)
邵可「私は何もしてないよ。秀麗が自分の力で、その手につかんだんだ」
秀麗「父様…」
邵可「立派な花を咲かせるんだよ、秀麗」
秀麗は頷いた。
秀麗「はい」
そして、静蘭を振り返る。
秀麗「静蘭にも…今までありがとう」
静蘭「……」

(静蘭の回想)
薔薇姫「決めたぞ、そなたの名は、静蘭じゃ」

秀麗「これからも」
静蘭に手を差し出す。

(同じく回想)
秀麗(幼年)「せいらん」

秀麗「静蘭、あなたがいてくれて、本当に…本当に良かった」
静蘭「お嬢様…」

差し出された手を、そっと握って。
それは、小さい秀麗が自分に差し出してくれたものと、同じ。

「あなたさえいなければ、どれだけ良かったか」
あの時、自分の母はそう言ったけれど。

静蘭『いえ…私を生んでくださったことを感謝しています、母上』

静蘭「私が、お嬢様を必ずお守りします」
嬉しそうな秀麗。
静蘭「必ず…!」

……て、まだ茶州に行ってなかったのね。
早く行けよ。









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